2015年12月15日火曜日

アンモナイトは「殻をもったイカ」? もっとも新しい異常巻アンモナイトがみつかった

アンモナイトを素人的にいえば、「殻を持ったイカ」ということになるでしょうか。イカやタコに近い生物で恐竜と同じころに絶滅したんですよね。

去年の夏、三笠市博物館に行きました。巨大なアンモナイトの化石が所狭しと並んでいました。壮観でした。写真には人も写っているのでアンモナイトがどれくらい大きいかわかると思います。


この三笠博物館には、大きなアンモナイトばかりではなくて、いろんな種類のアンモナイトが展示されていました。その中に「なんじゃこりゃ!」というような、ヘンにねじれたようなアンモナイトがあるのです。

さてここからが本題ですが、北海道新聞11月21日付に
「浦幌産化石 最後のアンモナイト」という見出しのついた記事が載っていました。浦幌町というのは十勝管内で一番釧路管内に近い町です。
北海道博物館(札幌市厚別区〉は20日、2012年に十勝管内浦幌町で発掘された化石が6680万年前のもので、北太平洋地域では最も新しく、最後まで生き残っていたアンモナイトだと発表した。6600万年前には巨大隈石の衝突が原因とされる生物の「大量絶滅」が起きており、アンモナイトが大量絶滅直前まで、海の中で繁栄を続けたことを裏付ける発見だ。
この化石は12年8月に同町の茂川流布川沿いの露頭で発見。一体のアンモナイトの殻部分で、水道管を折り曲げたようなU字形をしており、最長部分が約30センチ。当初は種類は分からなかったが、他標本との比較から白亜紀に生息していた「異常巻アンモナイト類」の「ディブロモセラス・シリンドラセアム」と同定した。
発掘現場は根室層群という地層のグループ。北太平洋地域で唯一、巨大隕石の衝突の影響でできたと考えられる黒色粘土層(約6600万年前)があり、これを境に白亜紀と古第三紀の地贋か平行に並んでむき出しになっている。白亜期には「古地磁気転換」の痕跡から約6800万年前と判明している地層があり、化石はこの地層と黒色粘土層の中間で見つかった。二つの地層との距離から、化石の産出年代は6680万年前と推定された。
世界的にはもっと新しい年代のアンモナイトも見つかっているが、これまで北太平洋地域では宗谷管内中頓別町、釧路管内厚岸町、兵庫県淡路島、サハリンの、それぞれ約6800万年前の地層から出た化石が最も新しいとされていた
栗原学芸員は「80万年は地球の歴史の中ではほんの一瞬。この種類のアンモナイトが北太平域でも絶滅直前まで繁栄していたと考えて間違いない」という。付近ではサメの歯や二枚貝、サンゴなどの化石も見つかっており、大量絶滅前の北太平洋地域の海の生態系の解明が進みそうだ。
この研究は、同博物館、三笠市立博物館、足寄動物化石博物館、浦幌町立博物館の共同成果として、日本古生物学会の国際誌に近く掲載予定。
この化石は、北海道博物館で28日から来年1月17日まで開かれる企画展「北海道のアンモナイトとその魅力」で展示される。共同研究した3博物館でも同日からレプリカが並ぶ。
さて、アンモナイトは、 この夏、孫のひまりをつれて行った黒松内の道の駅『シェルプラザ・港』の隣にある貝類専門展示館『貝の館』でも見ることができ、子どもたちにレプリカつくりをさせてくれ、ひまりもとても喜んでいました。

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