2010年11月14日日曜日

雪の女王と素数

2、3、5、7、11、13・・・などの数を素数(そすう)といいます。

「1とその数自身以外ではわり切れない素数」のことを、天才数学青年テウンは「仲間がいない素数はプライドが高くて孤独なんだ」と、約数を仲間にたとえ、恋人のボラにしみじみと語りました。


母親に捨てられ、不治の病に侵されて、自暴自棄な振る舞いでチング(友人)がいなかったボラはいいました。 「『1』がいるじゃない。だから素数は孤独じゃないよ」と。ボラにとって、閉ざされた心を開いてくれたテウンが「1」だったのです。

「1」を気に入ったボラは、自分のポケベルの暗証番号を「1111」にかえます。ボラの亡きあと、この暗証番号で聞いたボラが残したメッセージ・・・。テウンの目に涙が溢れます。

シナリオは「冬のソナタ」のキム・ウニとユン・ウンギョン。アンデルセンの童話をモチーフにした韓国ドラマ「雪の女王」の心に沁みたシーンでした。(『コーヒータイム』 2007.12.9号)

追記 このミニエッセイを書くとき、「1」が素数なのかどうかがわからなくて、長野県松本市に住んでいる理学部数学科卒業の大学時代の友人に「1」が素数でないことを、わざわざ確認しました。

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