2017年6月4日日曜日

アイヌ語地名・・・北海道を旅するもうひとつの楽しみ①

北海道を旅する楽しみはいろいろあると思いますが、私のお勧めはアイヌ語の地名を楽しむことです。

北海道にはアイヌ語に由来する地名がたくさんあります。道庁所在地の札幌市だってアイヌ語由来の地名ですね。

私の楽しみ方は3つくらいあります。ひとつは言葉の響きです。道外の地名の響きと全然違うものが多いのです。私がいま住んでいる道南では、厚沢部町(あっさぶちょう)とか長万部町(おしゃまんべちょう)とか。昔住んでいた道東では、釧路市内の大楽毛(おたのしけ)とか、合併して釧路市内になった阿寒(あかん)とか屈斜路湖(くっしゃろこ)、あ、それから弟子屈町(てしかがちょう)も。子どもの頃、遠足に行った馬主来(ぱしくる)は、パ行音で始まるアイヌ語らしい響きがあります。


2つめは、アイヌ語地名に漢字の音をあてて現在の地名になっていますが、漢字の当て方が変に凝っていて面白いのです。さきほど紹介した馬主来を「パシクル」と読める人はほとんどいないと思います。こういう難読地名がたくさんあります。

釧路町の昆布森からシレパ岬までの根室浜中釧路線には、地図を見ると海岸に沿って難読地名が並んでいます。難読地名ロードです。地図から地名を拾うと来止臥、十町瀬、浦雲泊、跡永賀、初無敵、入境学、賤夫向、分遣瀬、老者舞、知方学、去来牛などとてもよめません。








行ってみて読めるようになったのは浦雲泊(ぽんとまり)、跡永賀(あとえか)、賤夫向(せきねっぷ)、老者舞(おしゃまっぷ)、知方学(ちほまない)、去来牛(さるきうし)。

「アイヌ語地名で旅する北海道」(北道邦彦 朝日新書)で調べてみると、来止臥(きとうし)、十町瀬(とまちせ)、分遣瀬(わかちゃらせ)が紹介され、アイヌ語の意味も説明されていました。とにかく読めません。

思わず笑ってしまう漢字の当て方もあります。


「可笑内(おかしない)」です。でもアイヌ語の意味が可笑しいわけではありません。「オ カシ ナイ」(川尻に・仮小屋がある・川)がアイヌ語の意味だそうです。

長くなったので今日はこれくらいにします(つづく)

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