2010年11月20日土曜日

青葉通の一人歩き

アーケード街にある仙台市一番町の喫茶店。私はそこを高揚した気分であとにすると、下宿がある川内方面に向かって、青葉通りをゆっくり歩いていました。私が19歳になったばかりの大学一年の残暑の秋。31年前のことです。大学の民青同盟の二人の先輩に誘われ入ったその喫茶店で、私は共産党への入党を呼びかけられました。
民青同盟に入って3ヶ月、私はすでに共産党がしめす日本の未来像に強いあこがれをもつようになっていました。同時に党員作家であった小林多喜二のように迫害に耐えられる人間かと自分の胸に聞いていた時期でもありました。「高揚した気分の青葉通り歩き」は多喜二の党の一員になった喜びを噛みしめるためのものでした。人に誇れるようなものが私にあるとすればそれは31年間初心を貫いたことくらいですが、初心に帰って精一杯たたかった結論がこの30日に出ます。(『コーヒータイム』 2009.8.30号)
追記 この文章は2009年8月総選挙の投票日の直前に書いたものです。残念ながら私たちの党は前進できませんでした。でも自民党が政権から退場しました。

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