2010年11月25日木曜日

日高令子さんのカレンダーと丸印

韓国語にはまって早2年。家族の呼び方がおもしろい。姉のことを弟は「ヌナ」と呼び妹は「オンニ」と呼ぶ。兄のことを妹は「オッパ」、弟は「ヒョン」と呼ぶ。私には弟が一人いるが「ヌナ」はいない。「ヌナ」と呼べる人といえば、少し年が離れていたが故日高令子道議が思い浮かぶ。いつも函館弁で「ちょっと焼き鳥を買ってきたからさ。みんなで食べよう」と世話を焼き「元気だったかい?がんばらないとネ」と気合を入れ、彼女が姿を見せると党の事務所は急ににぎやかになった。

亡くなる一ヶ月前、見舞い先の札幌の病院で私は失敗をした。病室を間違え「すみません」と踵を返すと背中に「間違ってないよ」の声。闘病で痩せ細った彼女を認知できなかったのだ。狼狽する私に姉のように「あんたも坊ちゃんだねえ」と。

一周忌のお参りに行くと「いつもみんなに気合いれてたから、さびしくなったね」とお母さん。日高さんは三人の弟の「ヌナ」でもあった。(『コーヒータイム』 2006年12月24日号)
追記 日高令子さんは、病室のカベにカレンダーを張りつけ、目立つように、定例議会の開会の日を丸印で囲んで、「今度の定例会に出席するためによくなるんだ」と口癖のようにいっていました。当時共産党の道議会議員は4議席で、1議席でも欠けると会派要件を満たさなくなり、発言の制約が大きくなるため、死の淵にあっても、命の炎を燃やしながら闘病していました。今は、小樽選出の花岡ユリ子さんと旭川選出の真下紀子さんの2人しかいません。函館から古岡ともやさんを道議会に送れるかどうかが4議席に届くかどうかのカギとなっています。

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