2010年12月27日月曜日

ドカ雪の函館 除雪体制について

函館はドカ雪となりました。昨年度も例年にない大雪があり、市民からの除雪の苦情が絶えませんでした。さて函館の除雪体制はどのようになっているでしょうか。今年の3月に一般質問した内容を紹介します。なお2011年の質問はこちらです。http://takahasikadai.blogspot.com/2011/03/blog-post_4595.html


除雪体制についての高橋佳大一般質問(2010年3月5日)

高橋佳大
市民に望まれる除雪のあり方についてです。昨年の暮れからことしにかけて、函館市は例年にない大雪に見舞われました。市の土木部も除雪でフル回転の努力をされたと思いますが、やはり市民からは、いつ除雪に入るのかなどの問い合わせや、除雪が行き届かないなどの苦情も数多く寄せられたことと思います。

そこで伺いますが、市民の多くは函館市の除雪予算が少ないから行き届いた除雪がされないという認識を持っておりますが、実際のところどうなのでしょうか、伺います。それとも、市の除雪基準に問題があって、市民に望まれる除雪基準になっていないのでしょうか。市の除雪基準をお知らせください。それとも、市の除雪体制に問題があって対応し切れないのでしょうか。市の除雪体制について伺います。

秋田孝土木部長
市民に望まれる除雪のあり方にかかわりまして3点、私からお答えをさせていただきます。まず、除雪予算についてのお尋ねですが、今シーズンは例年を上回る大雪となり、特に寒気の後に暖気が続き、積もった雪が一斉に緩んでざくざく路面となるなど悪条件が重なって、生活道路全般が通行しづらい状況が多く見受けられたところでございます。

市といたしましては、直営及び委託業者による幹線道路の除雪に引き続き、生活道路の除雪に努めたところでありますが、一部地域におくれが生ずるなど御不便をおかけいたしたところでございます。こうした中、現在の除雪業者の絶対数や保有する除雪機械の数にも限りもございますことから、作業のスピードに関し、満足のいくものではなかったかと思いますが、これは予算額によるものではございませんので、御理解願います。

次に、市の除雪基準についてのお尋ねですが、市では平成17年度における大雪の経験を踏まえ、その翌年度より生活道路の除雪の出動基準を見直したところでありますが、さらに今年度は除雪計画全般の見直しを行った上で体制の強化を図ってきたところでございます。

その内容といたしましては、特に生活道路への出動基準でありますが、降雪量が20センチ以上かつわだち掘れの深さが10センチを超えた場合及び圧雪深さが30センチを超えた場合に出動することとしており、除雪後の管理基準につきましても車両での通行が可能となる状態までとしておりまして、圧雪深さが10センチから20センチ程度、また凍結路面でのわだちの場合には5センチ程度まで残した除雪としております。

3点目です。市の除雪体制についてのお尋ねですが、今シーズンの除雪は、市が保有する除雪機械17台と民間の除雪業者23社が保有する除雪機械約270台、これはおのおのダンプトラックを含む台数ですが、これらにより行うこととしておりますが、近年、業者数、機械数ともに減少傾向にありますことから、今後何らかの対策を講じていかなければならないものと認識しているところでございます。

このような中、降雪量が少ないときでも除雪業者が一定程度の機械を保有することとあわせて、人員の確保も必要でありますことから、適切な除雪体制を維持していくため、一つの方法として、現在、来シーズンからの最低保障制度導入に向けた作業を進めているところでございます。

高橋佳大
市の除雪の予算が少ないって新聞にも書かれて、多くの市民が、函館は予算がないんでしょうと、金がないから除雪おくれるんでしょうと、十分じゃないんでしょうって私も言われます。そのことはきっちり確かめたいというふうに思って、まず質問いたしましたが、答弁をお聞きしておりましたら、金の問題じゃないんだと、体制の問題なんだというのが答弁でした。

それで、除雪がおくれるのは業者数や除雪の機械数とかの体制が縮小してるという答弁がありましたけれども、どのぐらい除雪体制が縮小してきているんでしょうか。

秋田孝土木部長
除雪業者や保有する除雪機械の数、この推移についてのお尋ねですが、市では2年に1度、除雪業者の指名登録を行っているところでございますが、その件数と保有する除雪機械の推移を見ますと、平成18年度28社355台、19年度27社345台、20年度24社285台、今年度におきましては23社270台と、年々減ってきている状況にございます。なお、指名登録を行った業者であっても、契約前に何らかの事由で辞退する業者もございますから、実際の契約業者数は指名登録数を下回っております。

高橋佳大
平成18年からですから、4年間の間に業者の数が28社から23社、機械の数が355台から270台ですから、相当減ってるということになりますよね。それで、最低保障制度の導入を検討しているということですけれども、その考え方がどういうものなのか、そしてほかの自治体に例があれば紹介をしていただきたいと思います。

秋田孝土木部長
最低保障制度の考え方と他都市の例についてのお尋ねです。 私ども土木部といたしましては、今後の安定した除雪体制の確保が喫緊の課題と認識しておりまして、一つの取り組みとして、降雪量が少ないときにおきましても、除雪業者が所有している機械を維持するために必要となる機械の車検料、それから保険料といった固定経費等をこの最低保障制度は導入する制度でございます。

また、他都市の例でございますけれども、道内の重立った都市では、札幌市や帯広市、それに千歳市が導入いたしておりますが、保障の内容につきましてはおのおのの市の地域特性に沿ったものとなってございます。

高橋佳大
現状を維持するだけじゃなくて、除雪体制を拡充していくんだと、そのことに期待をしているという答弁だったと思います。除雪については角度を変えてまたお聞きしたいんですけれども、ことし函館市に寄せられました除雪についての問い合わせあるいは苦情、これはどれくらいありましたでしょうか。また、その内容はどういうものだったでしょうか。

秋田孝土木部長
除雪に関する問い合わせや苦情に関してのお尋ねでございます。除雪にかかわる住民からの問い合わせや苦情は今シーズン2月末までで2,442件あり、その内容もさまざまでございますが、主な内容といたしましては、わだちの除去、歩道の除雪、融雪剤の散布、ザクザク路面の解消、雪山の除去といったものがあり、中でも最も件数が多かったのがザクザク路面の解消でありますが、これは1,592件と、全体の約65%を占めております。

また、問い合わせや苦情の件数を年度ごとの推移で見ますと、平成15年度以降、比較的雪の少なかった年で年間500件以下、大雪となった平成16年度で3,267件、17年度で5,880件でありましたので、これらの年に匹敵することしは大雪だったわけですけども、今年度の件数をこれらと比較いたしますと、今シーズンは2月末までで2,442件で、ザクザク路面になる前の予防除雪に一定程度取り組んだことが、降雪量の多かった年を下回った要因かなと考えております。

高橋佳大
二千何百件の問い合わせや苦情があって、かなり多いと思いましたけれども、それでも予防除雪に取り組んで、以前の大雪のときよりかなり減りましたよという答弁でした。それで、私は、市民から寄せられている問い合わせや苦情というのはいろいろだと思うんですけれども、市が除雪の基準どおりに除雪をしていても苦情が来てるのか、つまり市の除雪基準以上のものを市民が求める苦情なのか、基準どおりになっていないという苦情なのか、それはどちらのほうが多いんでしょうか。

秋田孝土木部長
除雪基準と苦情とのかかわりでございますけれども、除雪作業に当たってはおおむね基準どおり実施されているものと考えておりますけれども、先ほどもお答えいたしましたけれども、苦情の大半はザクザク路面に対するもので、なおかつこの7割が、早く実施、早く除雪してくださいと、こういうふうな内容でありますことから、繰り返しになりますけれども、最低保障制度の導入によりまして新たな指名登録にもつながるものと考えておりまして、来シーズン以降における生活道路の除雪に関しましては早期化が図られるものと期待しております。

高橋佳大◆(高橋佳大議員) 除雪の管理基準があって、その管理基準では、きれいに除雪しなくてもいいよという基準なんですよね。だから、市民は、除雪が入ってきたと、入ってきたばっかりだけど不満があるっていうふうに思ってるのか、そうじゃなくて、管理基準どおりになってないよと、どっちなんだろうかというふうに質問したんですが、答弁では、除雪の基準どおりになってないよという要望のほうが多いというふうに思いました。

時間がないのでこれでやめますけれども、例えば郵便配達をしている方なんかからも言われましたが、冬はバイクで郵便配達しながら毎日何回も転んで、泣きながら配達してるよなんていうことも聞かれました。また、高齢者の方にとっては、除雪というのは一年のうち12月から3月までのことですから、暮らしにかかわる福祉の問題でもありますので、ぜひ市民が望まれるような除雪の努力をしていただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

5 件のコメント:

  1. こんにちは(^0^)/ 
    連日のご健闘、真にお疲れ様です(^_^;)
    この度、無断ではございますが、ツイッター上で共有の操作をさせて頂きました。コメント下の「t」ボタン押下で簡単に出来る作業です。
    共産党のPRの一つとして役に立つかと思います。
    宜しくお願い致します。
    m(_ _)m

    返信削除
  2. 私のブログに注目してくださりありがとうございます。そのツイートを発見できなかったのが残念ですが、今後もよろしくお願いします。

    返信削除
  3. 函館の除雪について検索してたらここにたどり着きました。
    函館の除雪について市議会ではどう思ってるのかな?って思ってましたが、高橋さんが議会で質問されてた事に嬉しく思いました。

    先日、生活道路の除雪について、維持課に電話したところ、わだちやザクザクになって走りにくいという苦情がきた所は見に行き除雪するとの事でした。それ意外は考えて無いようです。土木部長が予防除雪って答弁されてたようですが、本当になされてるのでしょうか?また、パトロールしてるのかな?って思います。実際、マンホールと道路の段差は大きく、わだちがあっても除雪なされないので・・・。また、除雪基準で積雪があっても踏み固められたら除雪しないってありました。踏み固められたら圧雪アイスバーンになり非常に危険な上、凸凹にもなります。そのような除雪基準をみると基本除雪しません。って感じにとれます。また、土木部長の答弁で、生活道路の除雪も10~20センチ残して除雪とありましたが、それも暖気になるとまたザクザクになります。2度手間ですよね。

    除雪機準をまだまだ見直す必要はあると思います。また函館の除雪の初動って非常に遅いです。気象情報を活用してないのかな?それよりも函館は苦情電話をしなきゃ除雪に来ないって言うイメージが浸透してるように思えます。

    高橋さんが除雪について質疑して頂けて良かったです。
    これからも大変だとは思いますが頑張って下さい。
    突然の書き込み失礼しました。

    返信削除
  4. コメントありがとうございます。貴重なご意見ですので、きっちり声を届けさせていただきます。

    返信削除
  5. 函館市役所に苦情の電話をしたらあっさりスルーされました。桔梗町の除雪も何回か通っただけで親切にやらず

    市役所の除雪対策係は最悪

    返信削除