2012年11月26日月曜日

大間原発と活断層 渡辺満久東洋大教授の講演に学ぶ

今日の夜は、函館市民会館小ホールで行なわれた講演会「変動地形学者の警告-大間原発周辺と敷地の活断層」に行ってきました。変動地形学の渡辺満久先生は大飯原発の活断層調査の委員のひとりとしてテレビでもよく顔をみる専門家ですし、大間原発にストップをかけたいと多くの人が願っているので会場には多くの方が参加していました。



実は渡辺先生の話を聞くのは今回が2度目です。以前はいつだったでしょうか、そのときはサンリフレ函館で行なわれ、変動地形学という学問の名前をはじめて知り、専門家は地形をみただけで、どこに活断層があるかわかるすごい人だと感心し、目のウロコが落ちたものでした。

渡辺先生の講演は「ウルトラマンが着地したら震度いくら」とかユーモアをまじえながら、専門的な話をわかりやすく話していましたが、そこは専門家の話、そのまま再現するのはちょっとむずかしいです。

その中でも、大間周辺の活断層ですが、下北半島の大間崎周辺では海成段丘の隆起が、北から南に大きく傾いていて、そのことから津軽海峡に全長40キロくらいの活断層があるのは確実だと渡辺先生。

ところがこの指摘は真剣に受けとめられず、電源開発はいいかげんな調査で活断層の存在を否定してきたそうです。規制機関もまた同じだったとのこと。

渡辺先生はいいます。アメリカでは小さい断層がみつかっただけで工事中の原発工事が中止になった。そのことを(原子力村の)専門家に言ったら、「そんなことしたら動かせなくなるだろう」と言われ、あぜんとしたとのこと。こんな人が規制機関の審査にあたっていたというのは許せませんね。

敷地内の活断層についても、否定したい人は破砕帯とかシームとかいうけれど、これはみんなが活断層といいますと。専門的な説明でわかりやすく書くことができないのですが、しっかり調査しなければならないとのことです。

原子力規制委員会の田中委員長も大間の活断層に触れているけれど、まだ具体的な話はないそうです。

ずさんな審査で大間原発が建設開始となり、さらに3・11以降中断していた工事が再開されたことにたいする怒りがまたむくむくと起きてきました。

さて会場に行ってびっくりしたこと。マスコミの方は当然渡辺先生の講演を取材してきたと思っていると、広い会場の隅に座っていた私を見つけてカメラが向けられ、インタビューを受けること2回。総選挙の予定候補が講演会にくるのかどうかも注目されていたんですね。

※講演会に来ていたのはどうも私だけだったようです。

0 件のコメント:

コメントを投稿