2012年10月6日土曜日

大間は全国の原発問題の焦点のひとつに

5日電源開発本社に大間原発の建設を中止するよう抗議の申し入れに行ってきました。

たしか10月1日だったと思いますが畠山和也さんから私に電話がありました。「佳大さん、こういう状況だから電源開発に抗議の申し入れをしたいと思っているんです。佳大さんのスケジュールを教えてくれませんか」という内容でした。畠山さんのブログやFBの発信も大間原発の問題で力がこもっていたので、さらにもう一歩駒を進めることを私は喜びました。

私は枝野大臣の大間建設再開容認発言と1日の工事再開によって、大間原発の問題は、われわれ函館や道南だけの問題ではなくなった、全国の原発問題の焦点になったと思って動いていましたので。そして、スケジュールは電源開発行きを最優先にすることにしました。

紙智子さん(党参議院議員)の努力もあり、電源開発本社も了解してくれました。また紺谷よしたか函館市議も一緒にいくことになりました。

さて話は前後しますが、電源開発の幹部が函館に来たのが1日13時でした。私はてっきり大間の建設再開を説得しにくるもんだと思っていましたが、そうではなく、工事を再開したという事後報告でした。工藤函館市長が怒るのも当然です。この日の市長と電源開発の話し合いはマスコミに公開されていて、その場にいた本間勝美議員が詳細なメモをとり、ブログに乗せています。これを読むと電源開発幹部を寄せつけない市長の気迫を感じます。

さらに市長の決意を感じたのは、その次の日、市長と市民団体との懇談の席上での市長の発言です。これも本間勝美議員のブログ(http://honmakatsumi.blogspot.jp/2012/10/blog-post_2.html)が詳しい。その中で、①人間の尊厳をかけた闘い、途中で妥協するわけにはいかない、自分の生きるか死ぬかとの思いの中での闘いだと、②私ひとりの力では無理、国の力、電源開発の力は大きい、全国からの賛同が必要。沖縄にいこうかなという発言をしています。

ここで思い出すのは、9月22日に青森県むつ市で行われた青森の人たちと函館の人たちの原発問題での交流の懇親会で青森の人が言った言葉です。「青森(下北)は核のゴミ捨て場、沖縄は基地のゴミ捨て場」と言って、青森と沖縄の共通性を語り、連帯の気持ちを表明していたのです。原発問題と基地問題がつながっている、そうかと思ったのです。函館市長の「沖縄に行こうかな」というのは、重要な視点だと思いました。

このように、函館では市長も経済界も市民も、さらに道南全体が一体となって大間原発再開をいかっているのです。

さて話を元に戻します。電源開発本社に着きました。びっくりでした。対応した方は、電源開発の渡部肇史常務、函館市長に会いにきたひとではありませんか。紙智子さんが話しなした。畠山和也さんが訴えました。紺谷さんも訴えました。そして私も。私が言ったのは現地の党の責任者として、「函館市民に説明もなく、来たと思ったら事後報告、函館市民を電源開発さん、どう思っているんですか、どうでもいいと思っているんですか」というと、常務の隣の人は、「函館市民をどうでもいいなんておもっていません。歓迎されなくても行ったじゃないか」的なことを、むっとした表情でいいました(私が受けた感覚です)。それにしても、アリバイ的な事後報告で「函館市民のことを考えている」なんて「よくいうよ。とんでもない」と市民ならみんないうでしょう。函館での説明会についても「今までどおり、情報提供します」と拒否です。

畠山さんが「なんでこの時期に再開なんですか」と聞くと、なんでそんなことを聞くのかというように、「ずっととまっていて、地元の方々の要望もあり・・・」、つまり、工事を再開したかったのにストップせざるをえなくなり、しかしやっと枝野さんがゴーサインを出したので、ということでしょう。あっけらかんと言ってました。聞いた畠山さん、あとで私に言いました。「想定外の回答でしたね」。それにしても民主党政権の大間再開容認は犯罪的です。

さて、この日はじめて、私は首相官邸前の金曜行動に一人で参加してきました。田舎ものなんでウロウロしながら最後尾にならび「なかなか動かないなあ」などと思いながら、うしろから聞こえる鼓笛隊?のリズムにあわせた若い男の人の掛け声、前から聞こえるドスの聞いた女性の掛け声にあわせて「再稼動反対!」「原発いらない!」「子どもを守れ!」とやってきました。その掛け声の中には「大間つくるな!」もちゃんと入っていました。やっぱり大間は全国の問題になっているとつよく感じました。

なお、電源開発への申し入れについての「しんぶん赤旗」の報道と畠山和也さんのブログ報告を紹介します。

【「しんぶん赤旗」6日付の関連記事】
日本共産党北海道委員会(西野敏郭委員長)は紙智子参院議員とともに5日、大間原発の建設中止を求める要請を電源開発株式会社と経済産業省に対して行いました。畠山和也・道委員会副委員長、高橋佳大・函館地区委員長、紺谷克孝・函館市議らが参加しました。

電源開発株式会社では、渡部肇史取締役常務執行役員らが対応しました。畠山氏は、「国のエネルギー政策の中での大間の位置付けもはっきりしない。活断層の指摘もあり安全性も確認されていない。函館市をはじめ北海道全体で不安と不満が出ており、要請をしっかり受け止めてほしい」と要請しました。

これに対して、渡部取締役は、「真(しん)摯(し)に受け止めたい」としながらも「化石燃料と新エネルギーに全てゆだねるのは難しい。原子力発電所は、今後の日本を支えるのに必要と判断している」と答えました。

また、函館市民に向けて住民説明会を求めたのに対しても「住民説明会は難しい。函館市に情報を提供しているので、市の方から情報を開示してほしい」としました。

経済産業省では、資源エネルギー庁原子力発電立地対策室長補佐が対応。住民説明会について、持ち帰って検討することを表明しました。

「赤旗」の記事は以上ですが、畠山和也さんの報告ブログはこちらからです。http://hatarogu.blogspot.jp/2012/10/blog-post_5379.html

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