BSで放映された「
本当に良い時代(참 좋은 시절)」(全50回)は、韓国東部の
慶州(キョンジュ 경주)が舞台のドラマです。慶州の大家族に次々に起こる難題、それをひとつひとつ解決しながら、家族のひとりひとりが成長していく心温まるストーリーが展開されていきます。最終回の録画を先日見て、ほぼハッピーエンドといってもいい結末にホッとしたところです。
慶州という都市ですが、韓国の慶尚北道にある古都で
新羅(シルラ 신라)の都があったそうです。ドラマのオープニングで慶州の町や、登場人物と関係のない市民の生活が映し出されれていて印象的です。
さてここからが本題の慶州方言(慶尚道方言)についてです。このドラマの中で話されている方言は、ドラマのストーリーの中でも話題になっています。例えば4人のカン家のきょうだいの長男、カン・ドンタクは俳優なのですが、その方言ゆえになかなか俳優として芽が出ないなどです。
このドラマの方言は、私のようなハングル初級者でも、言っている内容はわからなくとも、ソウルの言葉とは全然ちがうことがわかります。李翊燮・李相億・蔡琬著
「韓国語概説」(大修館書店)を参考にしながら慶尚道方言の特徴をみていきたいと思います。
1.慶尚道方言には独特のアクセントがある
ドラマで話される慶州の言葉には、独特のアクセントというか、イントネーションというかがあり、ソウルの言葉とは全然違うことがわかります。「韓国語概説」ではこれを「声調」と呼んでいます。「声調」というと中国の「声調」が思い出されますが、日本語の高低アクセントに近いもののように思われます。