2011年3月8日火曜日

函館の人口減は全国2番目

先日の一般質問で、人口減の質問で西尾市長の答弁を受けたあと次のようなことを語りました。

私達の体のミトコンドリアDNAの研究では、現生人類はアフリカを5万年前とか10万年前とかに出発して世界各地に広がったということですね。そしてその一部が日本列島にたどり着いたのだと思います。

そして弥生時代には大陸から人が入ってきたりして生産力が高まるのと同時に人口も増えていったのでしょう。私は専門家でないのでよく解かりませんが、おそらく人口が減るということは、飢饉がおきたり、あるいは伝染病の発生とか、あるいは戦争とか、そういう時に人口が減ったのだと思います。ですからこのような形で日本という国が、今まるごと人口が減少するという状況に至っていることは、そういう飢饉だとか、伝染病の発生とかと同様な大変な事態が起きているのだと私は思っています。


しかし世界の人口がまるごと減っている訳でありません。日本という国の社会システムの異常さが、今の人口を維持出来なくなしていると感じています。その影響がとりわけて道南、函館に強く現れています。

一方では、富めるものにはありあまる富と大企業には巨額の内部留保があります。しかし一方では、その日の食べるものも満足に確保できない、子どもを育てることの出来ないという貧困が増えております。

どうして函館が、そして道南が、こんなにも人口減が激しいのか。もともと道南・函館の脆弱な産業・経済基盤に、弱肉強食の新自由主義がおそいかかっている、その反映としての人口減なのではないでしょうか。

自民党政治がまだ安定していた頃には、まだ農漁業や中小企業や地域経済を保護する面もいくらかありました。また企業社会という枠の中ではあっても、終身雇用制、年功序列型賃金体系などでまじめにくらしていれば労働者も戸建ての住宅を手にできるような幸せがあったと思います。

それが新自由主義がはびこって、地域が崩壊してきている。そして今の政権もここから抜けられない。TPP参加というのはその最たるものだと思います。もしTPP参加などということになったら、道南と函館はどうなるのだろうか、さらに人口が激減すると思います。函館を侵略するイカール星人というのがありますけどイカール星人はTPPではないだろうかなどと私も思ったりします。

市長は好んで実業という言葉を使います。実業とは、一方で、価値を生まない金融商品の売買とか架空資本の取引などのマネーゲームのような産業ではなくて、実際に農産物、水産物の生産、水産加工などの工業製品、ものをつくること、観光などのサービスを生み出すこと、そしてその価値を実現する第3次産業などをさすと思っています。そしてその果実を適正に働く人に分配することだと私は思います。

それを実現させるために本当にルールある経済社会をつくらなければならないし、またそういう方向で函館市も頑張らなければならないと思っています。

私の質問はこれが最後になりますが、まじめに生きるものがむくわれる、ルールある経済社会をつくるために、そして函館の発展のために、ポジションは変わりますけれども力をつくすことを申し上げ、またこの間の12年の議員活動にお礼を申し上げ、質問を終わります。どうもありがとうございました。


人口減についての高橋佳大の一般質問(2011・3・2)

(高橋佳大)
次は函館市の人口についてです。昨年の国勢調査の概数報告が発表されていますが、函館市の人口は5年間で1万5千人の減となっています。人口減の内容と要因、影響について伺います。

(西尾市長)
人口減少の内容等についてのお尋ねですが、国勢調査の速報によりますと、本市の人口は前回調査に比べ約1万5千人、率では5.1%の減少となっており、市内の本庁、支所管内別にみても全ての地域で減少が見られる結果となっております。

これは本市において少子高齢化が進展するなかでの出生・死亡に関わる自然減、さらに進学・就業による他の地域への移動などの社会減によるものと
捉えております。

こうした人口減少は多くの自治体が抱える課題ではありますが、経済活動の縮小をもたらすものであり、都市の活力にも影響を与え、また、本市を含む自治体の財政運営にも、税収の落ち込みなど
影響を及ぼすものと認識しております。

追記 このあとが冒頭の語りの部分です。

1 件のコメント:

  1. 出産・就学・就職・結婚といった、人が当然通過する事に不安があるかぎり、函館の現在の状況は打破できないと思います。
    頑張って、その結果目標に手が届かなかった人が困難に陥る社会は変えなければいけないと思います。
    そういう点で共産党を支持してきました。高橋さんが議員を辞めた後も支持していくと思います。

    議員生活、お疲れ様でした。

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