2015年10月31日土曜日

函館の夜景は第4位?

10月14日付北海道新聞に夜景についての記事が掲載された。見出しを拾うと、「日本新三大夜景に札幌」「名所の多彩さ評価」「函館は4位」となっている。函館市民の私としてはとても残念。以下、記事の内容。

国内の夜景を観光資源として発信する一般社団法人「夜景観光コンベンション・ビューロー」(東京)が初めて認定する「日本新三大夜景都市」に、札幌市が2位に選ばれた。1位は長崎市、3位は神戸市。長崎、神戸とともに「日本三大夜景」と称される函館市は4位にとどまった
同法人が神戸市で開いた「夜景サミット」で発表した。 審査は同法人が夜景に関する知識などに基づき認定する全国4500人の夜景鑑賞士による投票。1人が5カ所の夜景地を選び、その所在地の自治体を集計した。
札幌市は藻岩山が最も人気で、大倉山展望台やさっぽろテレビ塔も票を集めた。函館市は函館山に投票が集中したが、伸び悩んだ。
札幌市は「多彩な地が評価された。11月開幕のさっぽろホワイトイルミネーションも内容を一新するなど夜景も観光資源として生かしたい」と喜ぶ。一方、函館市は「3位までに入れず残念。来年3月の新幹線開業や函館山ロープウェイの山麓駅増築を起爆剤に、魅力アップに努めたい」と巻き返しを図る考えだ。
同法人は新三大夜景都市を3年に1度選ぶ予定。
函館人の負け惜しみかもしれないが、ビューポイントがたくさんあれば夜景の格が上ということには首をひねってしまう。

函館も、函館山からの夜景以外に、横津連峰方向からの「裏夜景」、津軽海峡を挟んで大間からの「横夜景」があり、観光資源化できないかということが議会でもとりあげられたことがあった。でも函館の夜景は、函館山からのものが絶品であって、「裏夜景」はたしかにきれいであったとしても、夜景の安売りのような気がして賛成しかねる。それだけ函館山からの夜景はすばらしいのである。

追記

今から21年前、私は宮城県塩釜市から故郷である函館市に戻ってきました。その年の夏、塩釜の保育園仲間ファミリーが函館に遊びに来ました。8月13日、「夜景の日」の函館山ロープウェイの山麓駅は長蛇の列でした。やっとこさロープウェイに乗り込み、高度があがり眼下に夜景が開けてくる瞬間、ため息のような歓声が上がった時、鼻高々の自分がいましたね。

追記

「札幌市では藻岩山が最も人気」と記事にあります。藻岩山について面白いことを書いている本を読みましたので紹介します。

「札幌市街の南にひときわ高い藻岩山(53lm)がそびえている。その北西に円山(225m)がある。

モイワとはアイヌ語で「Moモ(小さい)iwaイワ(山)」で「小さい山」の意。実はモイワとは円山のことだった。和人が間違えたのだ。これが誤りであることは、永田『地名解』にも記述があるが、アイヌ語地名の権威山田秀三は「こんな例は枚挙にいとまがない」という。

では、アイヌ語で藻岩山を何といったか。インカルシペ「Inkarインカル(眺める)usウシ(いつもする)peペ(所)]といった。ロープウェイで藻岩山に登ると展望台がある。人口190万都市を眼下に、広大な石狩平野を一望する一大パノラマが展開する。アイヌの時代も展望台の山だったのだ」(北道邦彦著「アイヌ語地名で旅する北海道」朝日新書)

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