最近、「小説っていいなあ」と思ったのは、桜木紫乃の短編集『起終点駅』と柳広司の『象は忘れない』。これも短編集です。短編だけど連作のようになっていて、いずれも3・11の原発事故をテーマにしており、胸に迫ってくるものがありました。
本のタイトル『象は忘れない』は、内容とまったく関係がないようですが、英語のことわざからとっているそうです。
「象は非常に記憶力が良く、自分の身に起きたことは決して忘れない」という意味とのこと。
ひとつひとつの作品のタイトルも内容との関係が私にはわからないのですが、「道成寺」「黒塚」「卒塔婆小町」「善知鳥」「俊寛」のタイトルは能楽の謡本からきているとのこと。
これらのことは、「しんぶん赤旗日曜版」4月10日号のインタビュー記事を読んで知りました。
この記事はよくできているので、もう少し引用してみたいとおもいます。